日傘の起源
日傘の起源については、いろいろと諸説があります。
歴史をたどっていくと、開閉式の日傘というのはイタリアで13世紀に生まれたとされています。しかし、まだこの頃は一般的な商品化はされていなかったようです。
と言うのも、もともと外国人は日焼けを予防したり防ぐということに関してあまり執着がなかったようですね。その時代は現在のように紫外線について騒がれていなかったということもありますしね。
そのため開発はされたものの、太陽の光を日傘でわざわざよける必要性がなく開発されただけにとどまったのでしょう。
その後1533年にこの日傘がフランスに伝わりました。
でも、この時点ではまだ日よけのために使われるということでは無かったようです。日傘はあくまでもアクセサリーのひとつとしての認識だったんですね。
この頃のフランスは、フリルのたくさんついたドレスにつばの広い帽子。足元は高いハイヒールというのがオシャレの基本でした。そこに加えるアイテムとして選ばれたのが日傘だったのでしょう。
ただし、日傘はオシャレのためだけではなかったという説もあります。
当時フランスでは街中を馬車が走り抜けていました。馬というのは、走りながらでも糞をしてそれを撒き散らしていたそうです。それをよけるための手段として、女性が日傘を持つようになった、というのが一説です。優雅なフランスマダムが傘で馬の糞をよけている姿を想像すると、失礼ながらちょっと笑ってしまいそうです。
いずれにしても、日傘が本当に日傘として使われるようになったのはこれよりもさらに後になるようですね。
ちなみに、傘が使われるようになったのは日傘より後の18世紀だといいます。
傘より日傘の歴史の方が古いなんて意外ですね。